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ビジネスの第一歩。
ビジネスで違いの出る話し方講座

クレーム処理

まず謝罪。そして信頼を回復できるまで努力する。多くは不意をつかれる事態であるが、クレームに対しては真摯に受けとめる。解決策は即実行し誠意を惜しまないこと-クレームをメリットに変える視点ももとう。

クレームはしっかり受けとめる

ビジネスにクレームはつきものだ。いかに最善を尽くし、誠心誠意でことにあたったつもりでも、思いもかけないところでミスを犯していたりする。

ベストを尽くしたつもりの仕事にもクレームはつく。そして、人間はそうそうあらゆる仕事に全力でぶつかれるわけではない。

ビジネス社会には複雑な利害関係が存在する。自分にはまったく見に覚えのないことであっても、取引先で発生したトラブルの責任を問われることもある。これも突き詰めれば、誰かほかの人間のミスが原因であるに違いない。

ミスの数だけクレームがつく

人間が犯したミスの数だけクレームがつくということになる。もちろん、ミスをなくし、クレームの回数を減らす努力は大切だ。

しかし、それらをゼロにすることはとうてい不可能だ。神様でさえ、悪魔の存在を許したのは、創造の手抜かり、造化のミスと言われる。

不完全な人間でも、生ある限り成長していかなければならない。そのためには、新しいものへのチャレンジを続ける必要がある。そうなると、また新しいミスを犯してしまう。だから、クレームから逃れることはできないのだ。

そこで、必要なのは、クレームをしっかり受けとめる能力である。クレームによって被った自分および会社のダメージを最小限にとどめ、できることならば、そのマイナスをプラスに転じること、これが大切である。

謝罪はゴールではない

クレームがつけられたらまず謝罪する、というのがもっとも基本的な対処法である。

しかし、あなたが謝罪する場面は、自分のミスが率直に認められ、「こんな初歩的なミスをしてしまいまして、まことに申し訳ございませんでした」と心から素直に謝ることができるケースだけとは限られていない。

激昂した相手から、口汚なくののしられながら、それでも謝罪しなければならないという場面もある。こんな品性の劣った人間との取引よりも、自分のプライドのほうが、はるかに大切だと思うときもあるだろう。

しかし、もういちど考え直してみよう。そのとき、興奮してあなたを罵倒した人間に謝罪することによって、あなたとその相手との関係が最終的に決定してしまうわけではないのだ。

つまり、謝罪はゴールではなく、その時点であなたの負けが決まったわけではない。

ビジネスにおけるゴールは、会社に利益をもたらす取引先との関係を維持させ、最終的に取引先から信頼を回復することにあるはずだ。

謝罪はそこに至るまでのひとつのプロセスにすぎない。大きな気持ちをもって、仕事のほんとうの目的を見失うことがなければ、途中の小さな障害の前で、レースを放棄することはできないのである。

クレームをメリットに変えよう

得意先から、クレームがつけられたら、いやでも先方と接触しなければならない。言い換えれば、相手と接触する機会が増えたことになる。

一度謝っただけでは許そうとしなかった人でも、二度、三度と謝罪されれば、気持ちをやわらげるものである。

そして、何度も足を運んだり、電話で連絡し合っているうちに、お互いのコミュニケーションの幅が広がってくる。先方の担当者が、オートバイが大好きで、休日にはよくナナハンを駆って遠出していることがわかったりする。

相手に関する情報量が増え、また、自分についても知ってもらえることは、ビジネスにとって大きなプラスである。

どう対応するか

まず丁寧に謝罪する

顧客から苦情が持ち込まれたら、まず謝ること。あなた、あるいはあなたの会社の責任であるかどうかが判然としない段階であっても、とにかく先方が困っていることは事実なのだ。

「たいへんご迷惑をおかけしてしまったということですが、まことに申し訳ございませんでした。それで、製品の状態はどのようなものでしょうか。詳しくお話し願えませんでしょうか。私どもといたしましても、至急に原因を調査いたしまして、しかるべき対処させていただきますので...」というように、まず丁寧に謝罪し、相手に話しをさせるようにする。

相手の言い分を最後まで聞く

相手が話し始めたら、決して途中では口をはさまないこと。たとえ、相手の言うことに間違いがあっても、理不尽な部分があっても、また当方のミスでないことがはっきりわかったときでも、「あ、それは違いますよ」とか「ちょっと待ってくださいよ」と言って、相手の話しをさえぎらないことが大切である。

話しを続けているあいだ、先方はトラブルの原因はあなたにあると思い込んでいる。途中で抗弁したり言い訳を差しはさんだりすると、火に油を注ぐことになる。

むしろ、「はい、そうですか」「ごもっともです」などと適当なところで相づちをうち、相手が話しやすいように心配りをすることだ。

こちらが熱心に聞く態度を示すことで、相手の興奮がおさまることもある。

そして、冷静さを取り戻すことによって、ことの子細がはっきりし、先方が自分のミスに気づくこともありうるのだ。

その場合も、「やっぱり、そうでしょう」と相手のミスを強調するような言い方はせず、「いやあ、よくあることです」と相手の気持ちをラクにしてあげることが大切だ。

取引先との関係は、これからも、長く続けていかなければならないのである。

早急に善後策を講じる

明らかに、こちらのミスである場合に、丁重に謝罪をし、すみやかに善後策を呈示する。

「同種の製品につきましては、ただいま現場で在庫品のチェックにあたっており、完了までに多少時間がかかります。ですから、まことに申し訳ございませんが、すぐにはお取り換えできかねます。しかし、おたく様の機械の機種でしたら、私どもの別の製品でお使いいただけるものがございますので、もしご了承いただければ、すぐに数量をそろえてお届けに上がりたいと思いますが...」というように具体案を示し、相手の許しを請う。

先方があなたの呈示した善後策を受け入れ、一応の決着がついたら、もういちど不手際のお詫びをし、「今後このようなことのないよう充分注意いたします。これからもどうぞよろしくお願いいたします」と最後まで誠意を忘れないようにしよう。

解決策は即実行する

善後策を示すことによって、先方と折り合いがついたなら、すぐに行動に移さなければならない。

解決がついたことにホッとしてしまい、少しでも解決策の実行が遅れてしまうと、もう信用を回復することは難しくなる。

同機能の別の製品をすぐに納めることで解決がついたのなら、相手が了解した時点から、即、実行にとりかかることだ。

誠意を惜しまないこと

クレームの電話を受けたり、怒って会社に乗り込まれたりしたら、その瞬間から、あなたは全身これ誠意の人になろう。

相手に謝罪しておいて、あとで自分のミスではなかったとこが判明したとしても、初めに謝ったことであなたは何かを失ったわけではないのだ。

相手に頭を下げたことや、お詫びを言ったことは、先方にあなたの誠意として伝わっているはずである。

そして、解決策を実行に移し、トラブルが一件落着をみるまで、誠意を貫きとおすことである。誠意というのもは出し惜しみするものではない。

「あの会社はミスを犯しても、あとの対応がよく、最後まできちんと面倒をみてくれる」という評判が出れば、会社にとってもむしろ大きなメリットとなるはずだ。